【異変】『7月に大災害』根拠ないウワサ拡散で香港からの訪日客減少 発端の“予言本”作者を直撃「安全対策や備えにつながること願う」

今、一冊の本をきっかけに、爆発的に広まった根拠のないウワサで、香港からの観光客が減少しているといいます。今回、ウワサの発端となってしまった本の作者に直撃。世界を騒がせる事態となった今の心境とは―?
■“予言本”がきっかけで香港からの訪日客減少?
2025年5月21日に発表された、4月の訪日外国人の数は、2024年の4月より約3割も多い390万人。ひと月当たりでは1964年の調査開始以来、過去最多です。絶好調のインバウンドですが、実はある地域からの観光客が減るという現象が起きていました。
それは、香港です。
香港の航空会社、『グレーターベイ航空』は、搭乗客の減少を受け、2025年5月から成田や大阪、仙台、徳島への直行便を減便。2024年には、人口の3分の1以上に匹敵する人が訪れ、過去最多となった香港からの観光客でしたが、なぜ香港の人たちは今、日本に来ることを避けているのでしょうか?
(香港からの観光客)
「やっぱりこの本の“予言”。みんな知ってるから危ないと思った」
(香港からの観光客)
「『7月に大地震がある』と言っている」
『2025年7月、日本で大災害が起きる』という根拠のないウワサが香港で拡大しているといいます。
ウワサのきっかけとされるのが、1999年に出版された、たつき諒さんの漫画『私が見た未来 完全版』です。
作者自らが見た予知夢などの体験を描写した作品で、そこには『大災害は2011年3月』とあり、出版の12年後に東日本大震災が発生したことで、予言漫画として注目を集めました。
そして今回、ウワサになっているのは、「日本列島の南に位置する太平洋の水が盛り上がる。その災難が起こるのは、2025年7月です」という部分ですが、あくまでも作者のたつきさんが見た夢の話で、科学的根拠はありません。
(香港からの観光客)
「年明けに大勢の人が、この予言の話をしていた。信じている人は非常に多いです。7割ぐらい」
(香港からの観光客)
「半年前にYouTubeで見た」
「僕はネットで翻訳版を読んだ」